カワイイバッグが並ぶ店頭

　フィンランドのデザインといえば、マリメッコが有名ですが、マリメッコに続くデザイン商品を見かけることは殆どありません。とはいえ、フィンランドの街を歩いていると見たことのないデザインショップに出くわすことがあります。この国では、デザイン、製作かから販売まで自ら行っているようなデザイナーが少なくありません。フィンランドのデザインは、マリメッコだけではありませんでした。

店内の様子（オンネラデザイン）

　タンペレはフィンランドの中央部に位置するこの国ではかなり大きな街です。フィンランドにはフィンレイソンという大きなテキスタイルメーカーがありますが、この会社はタンペレで誕生しました。もともとの工場の建物はタンペレの中心部に今でも存在しており、おしゃれなレストランなどが入居する新しい街のスポットになっています。タンペレと紡績は切っても切り離せない関係でした。

　街の大通りであるハーメンカトゥ（ハーメンストリート）からちょっと入ったところにオンネラデザインの店があります。外からはかわいいバッグが陳列されているのが見え、思わず中に引き込まれます。

大人気のシリーズ（オンネラデザイン）

　店は決して広くありませんが、所狭しとキュートなデザインの商品が並んでいます。全てデザイナーでありショップオーナーのマイヤによって作られたものです。

　フィンランドのデザインの特徴は思わず微笑みがこぼれてしまうような柄にあります。突拍子もないようなデザインは少なく、やや地味にも感じられますが、色合いの使い方が独特で飽きを感じさせません。オンネラデザインもこの国のデザインの精神を引き継いでいます。

新製品（オンネラデザイン）

　新しい商品を見つけました。今までみたことのない女の子の顔がアクセントになっています。マイヤは、バッグなどの製作だけでなく、グラフィックデザインのセンスも持ち合わせています。とても無口ですが、どこかフィンランドとマイヤを感じさせるデザインを作ってきます。

この子たちが並んでいる（オンネラデザイン）

　今はこの二人？の女の子だけのようです。もう一人男の子がいるのですが、ポストカードにはなっていましたが、バッグには登場していませんでした。きっと近いうちに登場することでしょう。

微笑みを提供してくれるデザイン（オンネラデザイン）

　今回初めて女の子の絵柄を見ましたが、以前はちょっと間抜けな？動物などを絵柄にしていました。日本のアニメともちょっと違う、かといってとってもフィンランドかというそうでもない絵柄は、マイヤ独特の世界があるからだと感じます。

裏の小部屋で制作している（フィンランドの雑貨）

　店の奥には、マイヤの作業場があります。マイヤがちょっと照れくさそうに案内してくれました。年代モノのミシンが2台あります、ここで商品を作ってそれをお店に並べているだけ。マイヤの仕事はとてもシンプルです。

デザイナー兼ショップオーナーのマイヤー（オンネラデザイン）

　最後にやっとマイヤが出てきてくれました。はにかみやのマイヤの最高の笑顔です。この店にいるとマイヤの人柄が感じられ、ついつい話し込んでしまいます。店に立ち寄ってちょっとおしゃべりをしただけですが、この国の魅力にまた接することができました。