コペンハーゲン(デンマーク)のグラフィティ
コペンハーゲンはとてもきれいな街です。古い建物が多く残っており街の雰囲気を醸し出しています。新しい建物もありますが、古い建物で構成された街並みと調和するように建てられていて、この国やこの国の人々が街の雰囲気を大切にしようというのが直接伝わってきます。この古い建物にも何か絵が描かれている様子。建物とそこに描かれた絵はこの街の一つの風景になっています。
古い建物が中心ではありますがコンテナが無造作に置かれていたりすることもよく目にします。この街では不思議と違和感になりません。街から遠くないところに工場が立ち並ぶ地域があるからでしょうか? ややインダストリアルなモノもこの街では受け入れられるようです。
そのコンテナをコペンハーゲンのひとがほっておくわけはありません。楽しんでしまうのか街の雰囲気に合わせようとしているのかとにかくデザインを施してしまいます。グラフィティと呼ばれるややゲリラ的な街の中のスプレーアートです。
日本でもときどき見かけますがだいたいが単なる落書きになっています。欧州のひとは落書きでは終わらせません。一つの作品として仕上げてきます。それは街の光景だったり何かのメッセージをあまり過激ではない方法で伝えたりするものだったりします。コンテナが置かれているだけならやや無機質な空間になってしまうのですが、アートとして出来上がったコンテナがそこにあるとそれはそれで街の新たな光景となっていきます。古い建物が並ぶ街並み、そこに突如として現れたようなグラフィティは、この街の光景のひとつになっています。