フィンランドでは社内食堂もオフィスに変わる
先般、エストニアでは、ファッションショップがスタートアップの為のコワーキングスペースになっているのを紹介しました。フィンランドも決して負けてはいません。スタートアップが盛んな地域では場所があればとにかくオフィスにしてしまいます。そこにあるものを如何に活用するかを考えるのでこんな場所がいいなどとの基準は殆どありません。フィンランドで見つけた面白いオフィスは、フィンランドを代表する大学のひとつアールト大学のすぐ隣にありました。
ここはヘルシンキ中心部からバスで20分ほどの場所にあるアールト大学の近くです。アールトはフィンランドの有名なデザイナーの名前で、ITやデザインを学習しようとする学生が世界中から集まっています。海外では大学とベンチャー企業の関係は日本より密接です。この辺りにも多くのベンチャー企業が集まっています。
友人からオフィスに誘われて行ったのですが、正面玄関は鍵がかかっています。電話をしてみると建物の横から友人が顔を出しました。入ってみると中はだだっ広いオフィスです。場所が移ったばかりとは聞いていましたが、その広さには驚かされました。
奥には小さなカンファレンスルームルームがあります。週に何度もイベントやセミナーが行われ、積極的に活用されているようです。
大きなオフィススペースがあった場所の裏を案内してくれました。何か様子が違います。どう見てもキッチン。ここは、キッチンから食事を出すところのようです。
中にキッチンがありました。ここはかつてこの建物の食堂として使われていた場所です。事情は不明ですが、食堂は営業をやめた。それでこの会社がその場所を借り上げ、そのままオフィスにしてしまったとのこと。キッチンでは夜のイベントに備えて、手作りの料理を作っているところでした。
キッチン?の中から食事をする(していた)場所を展望します。外は緑に囲まれ快適なオフィススペースになっていることがわかります。
今後は、このスペースをコワーキングスペースやスタートアップ前の企業のオフィスとしても活用していくとのこと。とにかく広々とした自由な雰囲気なオフィスは羨ましい限りです。創造力豊かなスタートアップがこの国から数多く生まれている理由のひとつを見つけた気がしました。