Tehnopol – スカイプが生まれたインキュベーション施設
タリン(エストニア)は、ITビジネスの起業でも有名になってきています。その代表企業はSkype。タリン工業大学に隣接する場所に本社があります。このタリン工業大学が曲者。Skypeに続く企業を育てるべく様々な仕掛けをしています。ここTehnopolもその一つです。
Tehnopolの歴史は1998年にさかのぼります。タリン工業大学が設立した施設で起業のサポートと起業する人々のネットワークを作ることが目的でした。その後エストニア政府、タリン政府が参画し、機能がどんどん強化されています。
北欧でよく見る大学のデザインのようです。20000平米の広さのスペースに様々な機能が詰まっています。
上からみたところです。ゆったりと作られた空間は羨ましい限りです。
Tehnopolの一部はインキュベーションオフィスになっています。広さが10~30平米ほど?のオフィスが並んでいます。ここは、起業したばかりの人々・会社にスペースを提供するだけでなく、スタートアップに関わる指導や投資家への橋渡しも行っています。ハードだけでなくソフト(サービス)もワンストップで提供しているのがTehnopolの強みです。
強みはそれだけにとどまりません。Londonという文字が見えています。
更に入木酢の国旗をモチーフにした壁のデザイン。なんとこのインキュベーション施設のスポンサーの一つが在タリン英国大使館です。UK Trade & Investment。英国の貿易・投資を促進させる役目を担っている官庁も一枚絡んでいます。
ちょうど、起業するひとびとがそのアイデアの発表(ピッチと呼ばれます)を行っていました。何語で行われているか?決めるまでもなく英語で議論が進められていきます。
このイベントは、Startup Takeoffという名前です。日本での同様のイベントではピッチがあると感心するばかりの場面が多いと思いますが、ここでは鋭い質疑応答が繰り広げられていて、空気は張りつめていました。
実はこの変哲もない建物です。中での熱い議論を感じさせないクールさは、逆にこの国のエネルギーが堆積しているような感じさえ受けました。