ヘルシンキがデザインの街である理由 – Sinebrychoff公園

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ヘルシンキがデザインの街である理由 – Sinebrychoff公園

フィンランドデザイン

ヒエタラハティの市場

 ヘルシンキはデザインの街です。2012年には、World Design Capital(世界デザイン首都)としてフィンランドデザインを世界に発信しました。こうしたイベントに関わらずデザインやアートが街のあちらこちらで見つかります。そしてそれらのデザインは主張し過ぎず街の風景や自然とマッチしています。

フィンランドにはキルッピトリと呼ばれる蚤の市が至るところにあります。キルッピは蚤、トリは広場です。ヘルシンキで有名なキルッピトリは、ハッカニエミとヒエタラハティの2か所です。両方ともレンガ造りの古いカウッパトリ(カウッパは店の意味)の広場で開催されています。外の広場で開催されるキルッピトリのほうがやや有名ですが、市場の中も捨てたものではありません。マリメッコとおぼしき布が吊るされています。これだけで市場の中は明るくなります。

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デザイン的にも優れた公園

 この広場からほど遠くないところに丘があります。ここは公園です。ややほかの公園と違っているのは入り口がどこかのお屋敷に入るような作りになっていることです。ここは1965年にヘルシンキ市の管理になる前、個人が所有する公園でした。現在でもその個人の名前が公園の名前になっていてこの公園はSinebrychoff 公園と呼ばれています。

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緩やかな坂が続く。ランプの上には?

 Sinebrychoffは、現在でも存在する北欧大手の飲料メーカーです。現在はカールスバーググループに属していますが、企業名は残っており、フィンランドを旅すればどこでも目にするKoffやKarhuのようなビールを作っています。Sinebrychoffはもともとロシア人です。1800年代初めにロシアからフィンランドにきて(当時はロシアが統治していた)ビジネスを始めました。

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カモメがとまる

 この丘はヘルシンキのデザインディストリクトではもっとも高い場所です。そもそも緩やかな起伏はありますが、丘はない場所です。今は博物館になっているお屋敷から海が見えただろうと想像がつきます。海までも歩いて10分ほどなので海鳥も遊びに来ます。ひとにも慣れているのか、近くによって写真を撮っても微動だにせず佇んでいました。

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子供の遊び場もある

 かつては富豪のプライベートパークだったことを考えると子供たちが遊ぶための遊具があるのはややそぐわない気もします。この広々とした公園では子供や犬が走り回っています。それを見ると、この公園がヘルシンキの人々の生活の一部となっていて、この無料で入れる特別な空間を楽しめる仕掛けが考えられていると理解できました。主張しないフィンランドの知恵がここにもあります。

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