エストニアのアイデンティティを感じる専門店の多い市場
欧州を旅していると市場に出くわします。日本でも京都の錦小路のように街中にある市場は歩いているだけでもとても楽しいところ。市場を見て回るのは旅の醍醐味のひとつです。エストニアにも市場はどこにでもあります。エストニアの市場は建物がきれいだとかいうわけではありませんが、より生活感?溢れるダイナミックなお店がたくさんありました。ここタルトゥの市場は街の中心に位置するバスターミナルの裏、川のほとりにありました。
エストニアのひとにとって花は大切です。市場のかなりの場所を花屋さんが占めています。
どの花屋さんもおんなじように見えるのですが、お客さんは一軒一軒立ち止まり、お花を吟味していきます。花を飾ることに対してのこだわりがあるようです。
ちょっとデザインをした商品を作っているお花屋さんもありました。形がややいびつなのもとにかくナチュラルなのが当たり前のエストニア、この国ではこのくらいのデザインがしっくりきます。
ややソビエト時代を彷彿させるようなお店もあります。こうしたお店では一面に並んだ商品は陳列というより保管してあるだけ。小さな窓から、あれはないの?ない。。。という不愛想な押し問答をして買っていくお店です。
この市場で驚くのは専門店?が多いことです。この店は八百屋さんではありません。ジャガイモ屋さん。ジャガイモしか売っていません。当然、ばら売りとか量り売りはしません。どうやって持って帰るのか、お客さんはとにかく一袋ごと購入していきます。
金物屋さんはとても楽しい場所です。今の日本で言えば特に目的もなく100円ショップに足を踏み入れるようなものでしょうか?金属でできたものが並ぶ金物屋さんの商品はとても魅力的です。
斧だけを売っているお店です。様々な斧があります。これだけ斧が並んでいると楽しくなります。使うあてもないのについつい欲しくなってしまいます。
ピクルス屋さんです。日本で言えばお漬物やさん?それなら日本にもあると思われるかもしれませんが、ここのピクルスは新鮮?です。手前の白い容器のピクルスは勢いよく発酵しているのかぶくぶく泡が沸き起こっていました。
帽子やさんです。暗くなってから見るとやや抵抗があるディスプレイですが、ここエストニアも夏は長く、暗くなったころにはお店は閉まっています。精一杯のディスプレイをして商売をしている姿からは、ソビエトだった歴史を乗り越えて再びエストニアとしてのアイデンティティを確立しているこの国の人々の強さを感じました。