フィンランドではスロットマシンがどこにでもある訳

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フィンランドではスロットマシンがどこにでもある訳

中央駅の一角

中央駅の一角

 フィンランドを旅しているとどこでも見かけるスロットマシン。この国の最大の謎です。とにかくスロットマシン、かつてのゲームセンターのようにピンボールやUFOキャッチャーが並んでいるわけではなく、スロットマシンだけです。いたるところで目にします。しかも人気があるというか、必ずと言っていいほど、誰かが立っています。真剣です。一体、このスロットマシンは何なのか?この謎に迫ります。

 このスロットマシンは、現金(コインのみ)で遊ぶことができます。遊べるのは18歳以上のひと、オープンスペースなので誰でもアクセスできますが、係員?のような人が、どんな人が遊んでいるかを見ています。現金で遊べるという事は、現金が出てくるという事です。威勢のいい音を聞いたことはありませんが、一応かなりの金額まで期待できる?ようです。

 設置場所は多岐に渡っています。バーのようなところはもちろん、駅構内、スーパーマーケット、そしてエストニアの首都タリンとを結ぶフェリーの上にもあります。つまり、誰でもアクセス可能な場所にこれだけのギャンブルマシンがあるという意味では、フィンランドは、世界で最も進んだ?ギャンブル天国とも言えます。

スーパーマーケットの一角

スーパーマーケットの一角

 大多数のプレーヤーは、それなりの年齢の人が多くみられます。スーパーマーケットでの買い物の前も貴重な時間です。スーパーマーケットの入り口のところに設けられたスロットマシンコーナーでは、これから買い物をしようとしてカートを横付けにしたままのお父さんが頑張っていました。買い物代を稼げるといいのでしょうが、手ぶらで家に帰る可能性も秘めています。

 このスロットマシンを運営しているのは、Rayという会社、この国のギャンブル事業を独占しています。ヘルシンキ中央駅の隣には、カジノもあります。カジノには、ルーレット、ポーカーなどカジノではお馴染みのゲームも揃っています。Rayは会社と言っても非営利団体です。Rayが稼ぎ出した利益は、年金生活者、健康、福祉、退役軍人などの為に全て使われています。ヘルシンキ中央駅に隣接するカジノは世界で唯一の100%チャリティーを目的としたカジノです。

 Rayが対象としている援助先がもう一つあります。それはゲーム中毒症の人。ゲーム中毒症の治療や環境改善のために、スロットマシンを至るところに設置する。おそらくスロットマシンで遊んでいる人の中にもゲーム中毒症の人が少なからずいると思います。援助を受ける資金を自ら提供しているということなのでしょうか? この点は、この国でも議論は絶えないようですが、一刀両断に何でもかんでも禁止するのではなく、ルールを定めた上でポジティブに活用するのは、フィンランドがお得意とするところでしょう。

 

 

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