フィンランドの賢すぎるリサイクルの仕組みとは
フィンランドのスーパーに行けば、どこでも見かけるマシンです。時には列を作って多くのひとが利用しています。何をするマシンかは見当がついていましたが、その仕組みが賢すぎました。
フィンランドは当たり前にリサイクルをしている国です。リサイクルの重要性はわかっていても手間がかかります。わがままに言えば、リサイクルをして何かメリットになるものがあるかもよく見えません。この国のリサイクルは、手間がかからず、『何か』返ってきます。
このマシンは、ビンや缶などのリサイクルをする為のマシンです。特に説明もなく、穴が一つと、スクリーンが一つ、何か紙が出てきそうなスロットがあるだけです。このマシンの使い方はいたって簡単。この穴の中にビンや缶を一つづついれるだけです。ビンでも缶でもとにかく液体をいれるような丸い容器なら何でも入れていいようです。
入れるときの注意事項は2つだけ。ゆっくり一つづつ入れること。だいたい、片手に袋を持ってその中のビンや缶を取り出していれるので、自然とゆっくり入れる事になります。
二つ目の注意事項は、缶を潰していれないことです。中にいれると内部が回転し始めます。回転している間に、バーコードを瞬時にして読み取ります。その結果に基づいて、それが何であるかマシンが把握します。
フィンランドでは、ビンや缶に入ったものを買うときに、その容器代が加算されています。安いもので10セント、高いものでは40セントくらいのようです。10セントなら14円足らずですが、40セントなら50円以上、溜まればそこそこの金額になります。
マシンが何かを判断してスクリーンに金額が出ます。もし、マシンが判断できなかったら? 入れたものはそのまま中に吸い込まれますが、金額は加算されません。こうして計算された金額は、終了ボタンを押すことでレシートが出てきます。このレシートをレジに持っていけば、現金と交換できます。もともと自分が払ったお金が戻ってくるだけですが、ちょっとお得感を感じます。
また、分別の手間が簡素化されているので、多くのひとがこのマシンを利用しているようです。負担が少なく効率的なリサイクルは、如何にもフィンランドらしいシステムです。