もはや大食い選手権になっているフィンランドの会議室
フィンランドに限らず、海外ではパーティのような集まりが数多くある。一体どんな集まりなのか見当がつかない。ビッグパーティと言いながら小振りなものもあるし、その逆も当たり前。エストニアから船でヘルシンキに戻り、その足でパーティと称する集まりに路面電車で向かう。
この日のパーティ会場は、世界的に有名なアメリカの会社のヘルシンキオフィスの中。オフィスと言っても、6階建ての建物全部がオフィスなのでかなりの規模を誇る。その地下一階であったパーティ会場?は会議室を使ったものだったが、会議室さえ、フィンランドだった。
参加してみると小振りな集まり。もっと多くのひとが来るのを想定したのか大きすぎるピザが一人一枚分くらい用意されている。飲み物も食べ物もすべてセルフサービス、これはこの国の基本だ。さっさと冷蔵庫を見つけ、勝手に飲み始めながら間違いなく食べきれないピザと格闘するところからこのパーティは始まる。
続きになっている隣の部屋をみるとここが普通の会議室であることがわかる。なぜか違和感と心地よさを感じる。地下一階にも関わらず、木造の屋根がある。この建物の地下一階は従業員の憩いの場ともなっており、食堂の横には、従業員が無料で飲めるオーガニックコーヒーのカフェがある。更にその奥には、ひな壇がついたコンファレンス会場も隣接している。全ての施設が、外部の人との会議や集まりに利用ができる。
会議室の中には小さなキッチンが用意されている。このくらいは当たり前だ。ランチミーティングであれ、夕方のちょっとしたカクテルパーティーであれ、必要な設備だろう。右側の奥、ここにフィンランドらしい秘密が隠されていた。
10人は楽にはいれるだろうサウナがある。この部屋の手前にはシャワー室と休憩室?が用意されている。この日のパーティーでも、しこたま食べて飲んだ後に、数人がサウナに入っていた。オフィスビルの会議室にサウナがあるのは特別かもしれないが、こうした集まりでサウナに入るのは特別な事ではない。
日本同様、フィンランドでは『裸の付き合い』というものがある。商談が佳境に入ってくるとサウナにいく。そこでのおしゃべりで、お互いの信頼関係を確かめ合うとか。日本の銭湯や温泉と同様、水着はご法度、日本では銭湯を見かける事も減ってきたが、この国では『裸の付き合い』はまだまだ健在だ。