フィンランド人が羊を大切にする3つの理由
多くの日本人にとって ひつじと聞いて思い起こすのは、ニュージーランドやオーストラリアかもしれない。ヨーロッパを旅された人は感じているかもしれないが、ヨーロッパでは、いたるところでひつじに出くわす。
フィンランドでは、田舎道を走れば、なだらかな起伏の続く農村風景の中ですぐにひつじと出会うことができる。
フィンランドのひつじの多くは、フィンシープというフィンランド独自のひつじである。
フィンシープの特徴は、子供をたくさん産むこと。
通常は2頭も産まれればもうけものだが、フィンシープは一度の出産で4頭程度産まれることも珍しくなく、記録は9頭とか。約半年で大人の仲間入りをする。
ひつじは、牧草地だけでなく、森の中でも遊んでいる。
ひつじはとにかくよく食べる。草なら何でも食べる。
森の中では、木々の間に生えた雑草も食べてくれるため、見通しをよくし、森の向こうに湖が見えるような景色を作ってくれる。森の中にいても ご飯の時間には呼べば出てくる。
ひつじは群れるので、迷子になることはない。万が一、迷子になったら 大きな声で鳴き声をあげる。それゆえ、ひつじがいなくなることはまずない。
ひつじは群れるといっても子供は誰がおかあさんか知っているし、おかあさんも誰が子供か知っている。
他の子供がお乳をもらいにきたら足で追い払う。
子供もわかっていてすぐに自分のおかあさんの元に戻っていく。ひつじと暮らしたことがなくても、なぜか懐かしさを感じる一幕である。